こんにちは、ルイです。
エチオピア編第二弾の今回は、私の専門分野である食べ歩き方をお届けします。
かなり独特なエチオピアの食文化
エチオピアで出会った旅人のほとんどが口を揃えて言っていたのがこの国は他の東アフリカと全く違うということ。
というのも、エチオピア(とリベリア)はアフリカで唯一植民地化されていない国。厳密には5年ほどイタリアの支配下にあったそうですが(植民地と捉えるかはソースによって違うみたいです)、隣国には一世紀弱の植民地時代があります。
この歴史的背景に加えて、国の大部分が高地であるため育つ植物も異なります。
ゆえにエチオピアはかなり独自性の高い食文化を有しているそうです。
では早速私が食べ歩いた物を紹介します。
糖尿病になりそうな飲み物たち
よくメディアではエチオピアの料理が取り上げられますが、実はユニークな飲み物もたくさんあります。
お砂糖たっぷり「シャイ」
コーヒーと同じくらい国民に愛されている「シャイ」と呼ばれる紅茶。デミタスサイズのグラスになみなみと注いでくれます。熱すぎてなかなかグラスを持てません。
シャイにはテナダムというシトラスを思わせるミントのような葉っぱハーブを添えて頂きます。ちなみにこの葉っぱの生命力は非常に高く、枝を切って土に埋めれば育つ為、そこら中に生えています。
そして、あり得ない量の砂糖を入れます。グラスの底1cmは溶けずに残っている砂糖が見えます。
こちらもお砂糖たっぷり「マキアート」
エチオピアのコーヒーはガツンとくる深煎りなので、コーヒーが苦手な人も多いとのこと。そんな人々が好むのがこのマキアート。ふわふわのスチームミルクと共にデミタスカップに注がれます。
そのままでも美味しいのですが、溶けきれない量の砂糖を入れるのがエチオピアンスタイル。
濃厚激うまフルーツジュース「チマキ」
いわゆる生絞りジュースなのですが、ものすんごく濃いのでスプーンで食べます。そしてとっても甘い。マンゴーやグアバなど様々な種類がありますが、お得感満載なのは複数のフルーツが楽しめるスプリッス。濃度の高さを活かして、こんな感じでレイヤーになって出てきます。
上からオレンジ、グアバ、マンゴー、アボカド。自分で絞る用のレモンと一緒に出てきます。なんでレモンを絞るのかを聞いてみたところ、食あたりを防ぐ効果があるとかないとか。
歩き疲れた時にぷふぁっと飲みたい「AMBO」
エチオピアの代表的な炭酸水。ミネラルウォーターでも良いのですが、疲れた時に飲むとぷふぁっとした爽快感が得られます。リンゴ味やレモン味となどのフレーバーのついた甘めのAMBOもおすすめです。
(photo by ambowater)
独特すぎてどう表現すればよいか分からない「タッジ」
ダッジとは蜂蜜のワイン。ならば甘いのかなと飲んでみると、甘さの中になんだか味わったことのない複雑な風味が。エチオピアの男性は休日にこのタッジをすすりながらぼーっとするそうです。
炭水化物な食べ物たち
エチオピア料理と行ったらインジェラ。ですがその前にインジェラ以外の食べ物を紹介します。
そんなに食べられません「パン」
エチオピアではよく食事の付け合わせにパンが出されるのですが、兎に角量が多い。ある日のお昼ご飯では、1斤はあるのではと思う程のパンが出てきました。ごめんなさい。そんなに食べられません。
なんちゃって「ピザ、パスタ」
イタリアの影響を少なからず受けたのか、ピザとパスタをローカルなお店で食べられます。ただピザはどちらかと言うとトルティーアを分厚くしたような硬めの生地で出来ており、パスタは茹でた後にたっぷりの油で炒められているため、私が食べ慣れているものとは少し異なりますが、味は◎。お約束のパンと一緒にいただきます。
ピザはカリーヤと呼ばれる青唐辛子をお好みでつけて頂きます。これがハラペーニョみたいで美味!
やっぱりエチオピアといったら「インジェラ」
エチオピアの代表料理インジェラ。テフというイネ科の穀物を練って醗酵させて焼いた、エチオピアの主食です。クレープ生地の様な食感で、酸味が強く、ミネラルの風味がします。というのもこのテフというのが強者で、カリウムや鉄分がたっぷり摂取出来る、栄養価の高い穀物だそうです。
インジェラはワットというカレーっぽく煮込んだ野菜と一緒に食べます。その他にもヤギ肉のソテーを包むのも代表的な食べ方です。
インジェラの中でも特に私が好きだったのは、バヤイネット。アムハラ語で「様々な」という意味を持つバヤイネットは、その名の通り、たくさんの種類のワットや野菜が盛りつけられています。
炭水化物on炭水化物「インジェラ・フルフル」
その酸っぱさから、苦手な人も多いインジェラ。そんな人は絶対食べることができないのが、エチオピアの代表的な朝ご飯「インジェラ・フルフル」。
何かと言うと、ワットの中にインジェラをちぎって混ぜ、それをインジェラで包んで食べると言うものです。炭水化物on炭水化物。いわゆるお好み焼きでご飯を食べる的なあれです。そして酸っぱい。
糖分と炭水化物の過剰摂取には気をつけましょう
以上、糖分と炭水化物の過剰摂取には気をつけようというエチオピアの食べ歩き方でした。
あまりにも多くの砂糖と炭水化物を摂取するエチオピア人。体に害はないのかなと思い、いろんな人に聞いてみたところ、意外な答えが。
エチオピアは標高が高く、育つ野菜や穀物が限られていることや、その貧しさからなかなか新鮮や野菜を食べることが出来ない人が多いそうです。その為日持ちの効く穀物をたくさん食べ、家畜を育て肉を食し、飲み物で糖質をとることで、三大栄養素を摂取しているそうです。
なるほど。
留学先で受けた多文化共存論の講義で、目に見えている「文化」は、見えていない「信条」だったり「社会的背景」だったりの現れであることを常に頭の片隅で理解をしておくこと、と習ったことを思い出しました。
今後はこのことを頭の片隅に置きつつ、どんどん食べ歩いていきたいです。